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私は帰ってきた

逆さまの世界 第2章 の 2を あげておきました。
1月29日の日記から早1ヶ月。 私は帰ってきた。
いやはや月日が経つのは地味に早い。


今は絵の練習と吉里吉里の練習がメインとなってますね。
最近はUTAUにも手を出していますが小説を書かないことには、このブログにスポンサーサイトがついてしまう。

悲しきことです。

ではでは、作品の方をお楽しみください。ノシ

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テーマ : 物書きのひとりごと
ジャンル : 小説・文学

2

「それにしても、もうこの面子が最近定番となってきたな、まだ二人に出会って一ヶ月も経ってないのに」
「まぁ、兄さんが集めたようなメンバーの中に私がいることが不思議なんですけどね。」
「お前、友達少なそうだもんな」
一瞬、固まった。場の空気だけでなく、早紀自体が何とも表現しずらい顔をしていた。
「えっ、あ、冗談ですよ。冗談。もう、早紀は相変わらず演技がごはっ」
本日二度目のローリングソバットだった。
「ふっ、一度喰らった技など、この俺に通用するものか」
「死にたいんですか、兄さん?」
「ごめんなさい。もう二度と言いません」
我ながら情けない兄である。

そんなこんなで、話をしつつも何とか賽銭箱の前まで辿り着いた。
今年も五円を投げ込んでいるあたり自分でもどうかと思う。去年までならいざ知れず、今年はここまでご縁があってさらにこれ以上のご縁は我ながら勘弁と言いたい。それでも癖だろうけど何となく入れてしまうそんな自分に自然に笑ってしまっていた。
「どうしたんです?笑ってますよ」
傍で願掛けをしていた由利もさすがに気付いたみたいだった。
「いや、これだけ、年末にご縁があったにも係わらず、五円を入れる癖が直ってないからさ」
「ふふっ、確かにもうしばらくご縁はなくてもいいですもんね。こんなに素敵な人に出会えたんですから」
素でそんなことを言われると困る。
自分がいまどんな顔してるか想像もつかない。
「鼻の下伸びてるぞ」
野口にそんなこと言われるとおしまいだ。いや、そもそもそんなにヤラシイことは全くもって考えていないのに鼻の下が伸びる訳があるまい。
「そんなことあるか、俺は至って健全だ」
「まぁ、嘘だけど。それにしても自分でよく健全なんて言えるよな」
いや、全くである。

さて、と手を合わせる我が妹君。
「今から何しますか?兄さん。奢り、奉公、それともみ・つ・ぎ?」
かなりの鬼畜ぶりだ。
言い方変えただけであんまり変わってないあたりに悪意を感じる。
「可愛く言ったら奢ってもらえるという安易な発想はそこのごみステーションにまで捨てて来なさい」
「兄さんのケチ」
「まぁ、いつもながら『寄り道』にでも行って何か飲みながら行き先決めようか。流石に寒いしな」


相変わらず、店は繁盛していた。
若い女の店主だというのに、うまく回っている。
制服のセンスがいいというか。
店員の服を見るといつぞやのトラウマを思い出しそうになるけど、それでも此処の制服はかわいいと思う。
自分としては昔から昼は「寄り道」夕方は「ホットポッド」。夜は「玉蜀黍」なほどの常連さんなわけで。
ここ「寄り道」に関しては早紀ともよく来ているほどだ。
「やぁ、櫂くん。最近見ないと思ったら彼女を連れてくるとは、やるね~」
「あぁ、元店長こそ久しぶりです。あと、彼女じゃないです」
ほとんどの人はここは女店長が切盛りしていると思うだろうが、初めはこの人が店を出したのだ。名前は平松さん。
今はトレジャーハンターをしているとか何とか。
「久々に帰ってきたんですね」
「まぁね、帰ってきて店がなくなってるなんて嫌だもんな」
と、言いながら笑う顔は少年の無邪気な笑みのようで、逆に心配していたようにも見えた。
「ふーん、彼女じゃないのか。でも親しいんでしょ?だって、早紀ちゃんが脹れてるくらいだし」
急に話を振られたからか、早紀がパニックになっている。
「何を急に言い出すんですか!脹れても見つめてもいません。第一、兄さんがデレデレしてるのが気にくわないだけです」
「でも『私のお兄ちゃんになれなれしいわね。隣の席は私が座る筈なのに、もー』と言いたげな感じだよ」
「そんなこと言いません!」
怒っている早紀を落ち着かせながら、弁解する。
「親しいと言っても、最近知り合ったばかりですし、まだ、交流を深めているような感じで…」
そう言えば、ここ最近いろんなことがあり過ぎて忘れがちだったけど二人のことをまだあんまり知らない。詳しく踏み行ったことがないし、あまり思い出して欲しくないということもあるのだ。
先日の惨事を。

少し考え込んでいると
「じゃあ、カップルになったという報告があれば蜂蜜アイストーストを特別にオゴってあげよう」
と、平松さんが言ってきた。同時にゴン、という鈍い音が返ってくる。
「あげようじゃないよ!たまに帰ってきたと思ったら、若い人たちに迷惑かけてるんじゃないの」
「おまえ、店長になったんだからもうちょっとお淑やかになれよ、神奈。盆で殴るところを若い人に見せる方がどうかと思うぞ」
「失礼な、お客さんにはちゃんと接してます」
それもそれでどうかと思うけど。
「それに彼らは俺の頃からの常連だ。顔馴染だよ、遅刻常習犯」
「そうですか、変態紳士。なら節操を持ってください」
そのやり取りにまた、店内が明るくなる。
あなたも持ってくださいとは口が裂けても言えそうになかった。

これもまた変わらないつもの風景で、ありふれた日常の一部。
ただ、許された休息であり、余韻に浸っていただけだと知ったのは2日後のことだった。

テーマ : 自作小説
ジャンル : 小説・文学

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白雲まくら

Author:白雲まくら
会社員となり、日々ストレスとの戦い。
また、睡魔を相手に日々戦っております。






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